2024年12月22日

認知症を患うオスメイトのケア

病気や事故などにより尿管や消化器管が損傷し機能不全になることがあります。排泄などを行うことができなくなった場合、人工肛門や人工膀胱を保有することにより身体機能の改善を行います。このように人工肛門や人工膀胱を保有している人のことをオスメイトといいます。

オスメイトは排泄物を一時的に受けるストーマ装具を設置し溜まった排泄物を便器や汚物流しに捨てるのですが、装置の交換時や洗浄時などは特に排泄物を捨てやすい環境が必要です。1人でこのような処理や管理ができる人もいますが、オスメイトが認知症を発症し介護が必要となった場合、介護をする側は気をつけなければならないことがあります。

ストーマケアをするときに患者自身に聞こえているか、伝わっているかを確認しながら自分ができることは自分で行ってもらうようにしたり、できないことがあっても自尊心を傷つけないよう、介助が必要な時はフォローすることは大切です。皮膚を洗浄するときは弱酸性のものを使ったり、装具の着脱時には粘着剥離剤などを使い剥離刺激が少ないように配慮します。

認知症の進行度や状態により人とのコミュニケーションが取りづらく、ストーマケアの手順を忘れてしまっている人もいます。装具を外してしまうこともあるなどストーマケアを行う上で認知症が及ぼす影響は非常に大きいのです。介護を担当する人だけではなくスタッフ全体で患者の状態を把握し、いつでもサポートする体勢作りが大切です。